「アメリカ」 をテーマにしたフードホール
「 FOOD HALL BLAST! TOKYO」
タコスやピザなど初上陸含む6業態一堂に

2019.06.18

新宿駅南口エリアに20192月、アメリカからの日本初上陸店舗を含む6業態が一堂にそろった大型フードホール「FOOD HALL BLASTTOKYO(フードホールブラスト!トーキョー)」がオープンした。店舗坪数は3フロア合計で約200坪。1階は97席でキャッシュオンのセルフスタイル、75席を設ける2階はiPadオーダー(5カ国語対応)によるクイックオーダーシステムを採用し、1階各店の料理をテーブルオーダーできる。夏にはルーフトップバーを完備した屋上で食事を楽しむこともできる。

施設内の店舗はすべてK&BROTHERS株式会社(港区)が手掛ける。同社社長の岩谷良平氏は、「日本でもおなじみのフードコートの大人版とも言えるフードホールは、ニューヨーク発祥で、今アメリカ全土でトレンドになりつつある。当社のオリジナルブランドとなる3店舗もすべてアメリカから着想を得て開発した。自社が手掛ける店舗だけで構成したフードホールは珍しいのでは」と話す。

今回初上陸となった「CUCINOVA(クチノバ)」は、イタリアのナポリからアメリカのオハイオに渡ったスバーロ・ファミリーが1956年にニューヨークで創業以来、世界に600店舗を展開する「SBARRO」の新業態。24種類以上の具材のほか、ソース4種類、チーズ3種類とすべて自分の好みに合わせてカスタマイズしたピザを注文できる。
カリフォルニア発のメキシカン「CHRONIC TACOS(クロニックタコス)」は、20183月、同社が銀座に出店した日本1号店に続く出店で、ピザ同様タコスのベースや具材、トッピングなどをカスタムオーダーできる。

ニトロコーヒーや水出しコーヒーのほか、スコーンやサンドイッチなどのクラフトフードをそろえるバージニア発のカフェ「Greenberrys COFFEE(グリーンベリーズコーヒー)Roastery CO.」は関東初出店で、店内に初めてコーヒー豆の焙煎機を併設した。1階にはこれら3店舗の他に同社オリジナルブランドとして、1m30cmの特注グリラーで焼き上げるバックリブや肉盛りプレートなどを提供する「BLAST BBQ(ブラストバーベキュー)」と、スロベニア産など30種類以上のロゼワイン、ロゼスパークリングが楽しめる「BAR LIT.(バー リット)」の2店を出店。2階には各種樽生ワインや日本各地のクラフト樽生ビール、樽生シードルを並べる「DRAFT PUB Bevvy(ドラフト パブ ベビー)」を展開する。

すべてに共通したテーマとして掲げるのは「CRAFT(クラフト)/CASUAL(カジュアル)/COOL(クール)」の3つの「C」。店内で小麦粉から作るピザやパスタ、ビールやコーヒーなどクラフト(=手作り)にこだわりながら、リーズナブルな価格提供を目指す。「健康への関心の高まりから、低価格ながら質の高い料理を、注文を受けてから提供する『ファストカジュアル』もアメリカで急成長している業態」と岩谷氏。

オープンから3ヶ月が経過した現在の様子について同社本部長の中西一智氏は、
「ターゲットとしていた女性のお客さまやファミリー層にもお越しいただいているが、それ以上に、幅広い年代の男性のお客さまの関心が高く、来店も多いことに正直驚いた。大阪・難波にも同フードホールを展開しているが、新宿は圧倒的に『クラフトビール』のオーダーが多いなど、来店される方々の多様性と感度の高さのようなものを感じる」と話す。
「欧米を中心に近隣のホテルに宿泊している外国のお客さまも多く、日本人以上にカスタマイズにも慣れていらっしゃる。早朝営業のニーズに応じて朝の営業時間を拡大したり、週末など昼にお酒を召し上がられる方に向けて肉メニューの一部を提供できるようにしたり、一日中快適に過ごしていただけるよう日々務めている」とも。

オリンピックを控え、「競技場に行く導線に位置していますし、店内に設置するテレビの台数を増やすなどスポーツバー感覚のようなカジュアルさを取り入れられたら、と考えている。新宿は多種多様な方がいらっしゃるので、アジア系のお客さまなど英語以外の言語対応も課題」と中西氏。
「『クロニックタコス』は、本国ではドクロをマークに使うなど少し尖った印象もあるブランド。『グリーンベリーズコーヒー』は『我が家のような雰囲気』をコンセプトにした店造りをしていて、『クチノバ』は現地ではピザだけでなくサラダやパスタもカスタマイズできる。今後はそうした本国のオリジナルブランドストーリーもより伝えて行けたら」と中西氏は続ける。「ドクロをあしらったオリジナルTシャツなどグッズづくりや、カスタムメニューのバージョンアップ、将来的にはフラッグシップショップの展開などもアイディアとしてある。当フードホールから常に話題を発信し続けながら、いつまでも未完成な、『進化するフードホール』を目指して行きたい」と意気込みを見せる。

FOOD HALL BLAST! TOKYO(東京都渋谷区代々木2-7-2)
 関連リンク  
http://foodhall-blast.jp

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