万年筆など2000本以上が揃う
11周年を迎えた新宿西口の筆記具専門店
「 KINGDOM NOTE」

2019.06.18

新宿駅西口からほど近いビルの2階。明るい店内に足を踏み入れると、壁一面に筆記具やインク類が並ぶのが目に入る。20194月に11周年を迎えた「KINGDOM NOTE(キングダムノート)」は、EC(ネット通販)を主軸に専門店を展開するシュッピン(新宿区)が手掛ける筆記具専門店。シュッピンは同名の筆記具専門サイトのほか、カメラ「Map Camera」、時計「GMT」、ロードバイク「CROWN GEARS」各専門サイトと実店舗を展開する。

KINGDOM NOTE」はモンブランやペリカン、パーカーなど人気ブランドの万年筆や限定万年筆をはじめ、ボールペン、メカニカルペンシルなど常時2000本以上の筆記具、インク、関連アクセサリなどを扱う専門店として2008年、現在の店舗のすぐ近くにオープンした(20189月現在地へ移転リニュールオープン)。店舗面積は約19.5坪。新品、中古筆記具販売のほか、買取、委託受付、同店で購入した商品の修理なども受け付ける。

スタッフにお話を伺うと、
「新品では当店別注の『プラチナ万年筆 出雲 黒柿や洋桑』といったオリジナル限定商品などが人気。中古では、世界文学に重要な貢献をした作家をオマージュしたモンブランの『作家シリーズ』が人気。1992年から本数限定で毎年万年筆とボールペンが発売されているもので、1992年発売の『ヘミングウェイ』と1999年発売の『マルセル・プルースト』は特に人気がある」
「客層は、小学生から80歳くらいと老若男女幅広い年齢で、4050代の男性中心だが、インクなどを求める2040代の女性や、口コミで足を運んでくださる海外の方も少なくない。自分用に購入されるために来店してじっくりご覧になっていかれる方や、若い頃憧れていたが手が出ず、年齢を重ねて再会し、手に入れるというシーンにもよく遭遇する」
と聞かせてくださった。

筆記具だけでなく、インクなど同店でしか扱っていないオリジナル商品もさまざまな種類を展開する。世界のことわざや言葉にスポットを当て、その国ならではの表現からイメージを膨らませたオリジナルインク&万年筆シリーズ「世界のことわざシリーズ」(全6色・個数限定)や、日本を代表する伝統野菜の彩りを万年筆とインクで表現したセーラー万年筆の「京野菜シリーズ」(全12色・個数限定)、日本の生物をモチーフに色作りを行ったオリジナルインク「日本の生物シリーズ」(昆虫、甲殻類、野鳥、きのこ、海月、両生類)、美しき生命たちが共演する世界の森林をテーマとした「世界“緑”紀行」(サンシャクバナナ、ココヤシ、ヒスイカズラ、月桂樹、オリーブ、コルク樫、ウメノキゴケ、クサソテツ、ブナ)などの別注商品も人気があるという。

11周年を記念して、イタリアのブランドに特注した限定の万年筆とボールペン「エテルニタ アヴァンティ」も制作、発売した。2010年、創業2周年を記念して制作した初のオリジナル万年筆「エテルニタ」の復刻を望む多くの声に応えたもので、当時別注したイタリアのブランド「デルタ」が2017年に廃業したため、ナポリ近郊で45年以上に渡り筆記具を製作する工房から立ち上げられた「レオナルド オフィチーナ イタリアーナ」に特注したという。
スタッフは「令和という新時代に向けて商品を手に持つお客さまの新たな歩みを意識して、イタリア語で『前進』の意味を持つ『アヴァンティ』という単語をつけた。初夏の空模様のように明るく爽やかな印象ながら、甘すぎない大人のブルーに仕上がった」と話す。

オリジナル筆記具「エテルニタ アヴァンティ」

「万年筆とインクの色の組み合わせを楽しむお客さまも多くいらっしゃる。万年筆初心者でも店頭で試筆して体感できるので、好みの筆記具との出会いを楽しんでいただけたら」と呼び掛ける。

筆記具専門店「KINGDOM NOTE
160-0023 東京都新宿区西新宿1-13-6 浜夕ビル2F TEL 03-3342-7911
営業時間 11時~2030分(買取・委託販売の受付は20時まで)。年中無休。

 関連リンク  
筆記具専門店「KINGDOM NOTE」 https://www.kingdomnote.com/

Editorial department / 本文中の本アイコンは、
歌舞伎町文化新聞編集部の略称アイコンです。

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