15周年を迎えた「新宿歌舞伎町区役所通りイルミネーション」
光は人に作られる
株式会社チェックメイト 代表取締役 藤沢 薫さんインタビュー <後編>

2021.02.22

2006年に初めて開催された際、大きな話題になったという「新宿歌舞伎町区役所通りイルミネーション」(以下、「区役所通りイルミネーション」)。真っ白な光が連なる通りの様子は「歌舞伎町が変わった!」と連日、テレビのニュースや新聞で取り上げられたという。今年も約90本の街路樹に取り付けられた12万個のLEDライトが、日が沈んだ後の街を明るく照らしている。

街路樹を彩るイルミネーションは、ワイングラスの形のデザインになっていますね。

始めた頃はぼんぼりの形をしていました。6回目の時に「歌舞伎町はお酒を楽しむようなところだからワイングラスがいいかな」と思ってこの形にしました。ちょうどパリのシャンゼリゼ通りのイルミネーションも、シャンパン用のフルートグラスのような形にしていたのね。電飾を付ける人たちも初めてのことなので「これでいいですか?」「それだと、おちょこみたいじゃない?」なんていうやりとりを何回もしました(笑)。

「第6回区役所通りイルミネーション」

「第6回区役所通りイルミネーション」

街にはいろいろな色があふれているから、真っ白なイルミネーションがいいと思って白にして、オリンピック・パラリンピックの開催が決まってからは、ところどころにオリンピックカラーを入れています。この通りにイルミネーションが光り始めると「いよいよ年末」と、みなさん感じられるようです。初めは1月末までの開催でしたが、バレンタインデーがあるので、せっかくならと2月末まで4ヶ月間点けています。

これからのイルミネーションの展開と、歌舞伎町の街に期待されていらっしゃることをお聞かせください

5回目が終わった直後に「東日本大震災」があって、そこで一度終わりにしようと思って300万円ほどあった繰越金も全部、日本赤十字社に寄付したのですが、またそこから頑張って続けてきました。あと5年すると20回になるので、そこまでは続けていきたい、その間に後継者になる人たちも育てていきたいと思っています。
今回は特に新型コロナウィルスの影響で開催はどうしようかと考えました。寄付も難しいかもしれないけれど、こういう時だからこそ赤字覚悟でやろうと思ったのです。でもなんとかクリアできましたし、情熱をもって何事もやっていけば、その熱意がみなさんに伝わっていくのではと感じました。

世界中旅していろいろ見て来ましたけれど、肩と肩がすれ違うような小さい旧市街だったり怪しげな街だったり、繁華街って世界中どこにでもあります。パリには「リド」というショーをみせてくれる大きな施設がありますし、ラスベガスもエンターテインメントの街として有名です。東京にも観光客が来た時にいけるような、そうした施設があるといいなと思います。うちのビルでは25周年の時からクリスマスに合わせて、1階のロビーで演奏会を開いているのですが、それはニューオリンズに行った時に、街のいろいろなところから音楽が聞こえてきて、とても素敵だと思ったこともあって企画しました。年に1度、テナントさんに対してクリスマスプレゼントという気持ちを込めて。昨年はコロナでできなかったけれど、20回になる予定でした。イルミネーションも演奏会も、始めると長く続けるたちなのね。

この街に長く住んでいますけれど、歌舞伎町という繁華街は「おもちゃ箱をひっくり返したみたいな街」って、私はいつもそう言っているのね。世界中どこに行っても繁華街って、何があるのかドキドキワクワクしながらいくじゃない。水のなかにプランクトンとかいろいろなものが混ざり合っているからそこに魚がくるように、おもちゃ箱をひっくり返したようになんでもあるような街は面白いし、だから人も遊びにくるのだと思います。
昔よく夫が「一丁目は映画館などがあって家族連れも多いところ、二丁目はクラブなどがあってどちらかというと大人の街」と言っていました。今はいろいろなお店もありますが、例えば街灯など、表通りだけでも見た目を統一して、洗練された美しいデザインになったら、素敵になるのではないかなと思います。

それからこれは私の夢のまた夢だけど、歌舞伎町の街の頭上にぐるーっとモノレールを作ったらどうかなと思って(笑)。「新宿東宝前」とか停留所があったりして。いろいろな街の姿を上から見て回れるようなモノレールがあったら、一大エンターテインメントの街になるのではないかと思って。歌舞伎町って700m四方くらいなのよ、ちょっとした遊園地みたいじゃない?

「第15回新宿歌舞伎町区役所通りイルミネーション」は2 月28日(日)まで開催。
ライトアップ時間は16時30分〜20時(緊急事態宣言発令に伴う)。

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