2020.09.08
2020年7月19日、JR新宿駅東口駅前広場の新たな姿がお披露目となった。この日は、新宿駅の東と西、両エリアを自由に通り抜けることができる駅構内の東西自由通路が開通した日でもある。新たな通路から東側の地上へ出ると、華やかな現代アートで彩られた空間に立つ、7メートルの巨大なモニュメントが目に飛び込んでくる。 もともとあった広場を大規模リニューアルした同計画は、広場に面した駅ビル「LUMINE ESTもっと読む
2019.09.18
2019年4月、四ツ谷駅から歩いて10分ほどの場所にある、その名の通り新宿にまつわるさまざまな郷土資料を保管・展示する「新宿歴史博物館」から1冊のコミックが刊行された。『コミック新宿史 新宿ジオラマ奇譚』である。 新宿の街の史実に時折SF調の虚構を織り交ぜながら、234ページに渡り、時代ごとに花開いた新宿の文化や風俗を綴る。主人公は、私設博物館「千年ミュージアム」のオーナー学芸員で、ジオラマ作家のもっと読む
2019.09.03
「Chim↑Pom」は2016年、取り壊しが決まっていた旧歌舞伎町振興組合ビルで、大規模な新作個展に音楽、パフォーマンス、トーク、ライブイベントなどからなる「また明日も観(み)てくれるかな?」を開催した。これは、「『2020年の東京オリンピックまでに』をスローガンに再開発が進む東京の都市の姿を(「Chim↑Pom」が捉え)描くプロジェクト」の始まりだった。その中の一つ、4階・3階・2階とフロアを切もっと読む
2019.09.02
「スーパーラット」シリーズや、帰還困難区域内で封鎖が解かれるまで観に行くことが出来ない国際グループ展「Don’t Follow the wind」、広島での「ヒロシマの空をピカっとさせる」など、現代社会に全力で介入したメッセージ性の強い作品を次々と発表し、今や国内にとどまらず、世界のアートシーンからその活動が注目の的となっている「Chim↑Pom(チンポム)」。 2005年、卯城竜太、林靖高、エリもっと読む
2019.06.10
2018年のクリスマスシーズン。365日、夜毎にきらびやかなネオンサインが煌めく歌舞伎町の一角は、一瞬の闇に包まれた。そして、そこに浮かび上がったのは人格を持ったビルたちであった。 同年12月23日から2日間、新宿・歌舞伎町の「シネシティ広場」では、この屋外広場を囲む建物にプロジェクションマッピングによるアートイベント「たてもののおしばい 歌舞伎町の聖夜」が行われた。 総合演出を担ったアーティストもっと読む
2019.04.19
2019年3月22日、新宿の映画館「テアトル新宿」で、一本のドキュメンタリー映画が公開になった。作品名は「新宿タイガー」。 新宿で45年以上虎のお面をかぶり、派手な出で立ちで新聞配達を続け、休日には映画館を渡り歩く、人呼んで「新宿タイガー」の姿を、新宿の街に馴染みのある人ならば何度となく見かけたかもしれない。 「新宿タイガー」は、24歳だった1972(昭和47)年、新宿の稲荷鬼王神社の屋台に並ぶ虎もっと読む
2019.02.18
複数の作家が、一つの街をテーマに書く掌編小説シリーズ「ヴァイナル文學選書」(東京キララ社)が始動し、2018年10月に第1弾として「新宿歌舞伎町篇」が刊行された。 発起人はライター、詩人などとして活動する石丸元章さん。ラインアップは石丸さんによる「聖パウラ」、小説家・ライター、海猫沢めろんさんの「鬼畜系ゲームブック熊猫」、ヒップホップMCとして活動する漢a.k.a. GAMIさんの「北新宿2055もっと読む
2018.07.27
かつて西新宿にあった「新宿区立淀橋第三小学校」。廃校になったこの小学校の各教室を稽古場としてリノベーションし、さまざまな芸能活動をサポートする施設として「芸能花伝舎」が誕生したのは2005年のことだった。 その名前は、同施設を運営する公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の会長を務める能楽師・人間国宝の野村萬氏が、芸能の「真の花」を咲かせる場であるようにとの思いを込め、世阿弥の「風姿花伝」もっと読む
2018.06.08
「新宿眼科画廊」の展示のユニークさ、前衛的な作品の多さは、インタビュー<前編>で伺ったように、展示する作家の思いを汲み取り、作家と一緒に考えようとするたなかさんの姿勢とともに、「作品を選ばない」というポリシーにもあるようだ。 アートが気づかせるもの 特に何か意図して、そういったものを選んで展示しているわけではないんですけど、逆に『選んでいない』というのが強いのかもしれませんね。展示作品を選ぶことにもっと読む